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日々のこと

特にありません

「女は年を取ったら価値がないのか?」小説版『エイジハラスメント』を読みました


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テレビ東京系で毎週木曜日に放送中のドラマ『エイジハラスメント』。テレビをつけたらやっていたので、部分的にだけど見てみました。

主人公は武井咲が演じる新人OL。彼女に職場でもとめられるのは、「若さと美貌」のみ。そんな「エイジハラスメント」にプラスして、「パワハラ」「セクハラ」まで存在する超絶ブラックな職場で戦っていく…というようなストーリーっぽいです。まだ始まったばかりだから、どう転がってくか分からないけれど。

「突っ込みどころの多いドラマだったな」と思いながら本屋をふらふらしていたら、元となった小説を発見。なんとなく気になって読んでみたのですが、いやぁ心にザクザク刺さりまくる痛い小説でした。

特に30代の女性はうちのめされるよコレ!!鼻で笑いながら「いつまで若いと思ってんの?」って言われてる気分になるもんね。つらい。

エイジハラスメント (幻冬舎文庫)

エイジハラスメントのあらすじ

大沢蜜は34歳のごく普通の主婦。可愛い娘にも恵まれて、何不自由ない暮らしを送っていた。ある日、パート先でオバサン扱いをされた上、夫が若い女と浮気している現場を目撃。もはや蜜には、若くて綺麗な愛人と戦うだけの魅力はない。家庭もプライドも失いかけた蜜は、若返りの為に美容外科手術を決意するが、それで幸せな日々は取り戻せるのか!?

と、いうわけでドラマとは話の内容はまったく異なります。主人公が「テメエ五寸釘ぶちこんでやろか」とか言わない。
とはいえ、女性の年齢にまつわる差別を扱うというテーマは同じ。小説版の主人公は若い女性に嫉妬する立場なのです。

小説版『エイジハラスメント』は読んでいてつらい

この小説に出てくるのは、底意地の悪い奴らばかりでムカムカする。くっそ、ねちねち野郎どもめ!とイライラしながら読み進めていくと、核心をつきまくったセリフがポンと出てきてダメージを食らうという寸法です。

「バカみたい。『若い』と『若々しい』は全然違うよ。『若々しい』っていうのは、若くない人を必死こいてほめる言葉よ」
蜜はやっと気づいた。英美里が「お義姉さんは若々しい」と連呼した裏の意味にだ。負けたと思った。

これは夫の妹である英美里のセリフ。21歳の女子大生の彼女は、自分が若くて美しいということを十分に認識している。そのうえで、年齢を気にする蜜に対してマウンティングしているわけ。蜜も英美里の若さに嫉妬してチクチクやってるから、どっちもどっちなんだけど。

蜜と英美里のバトルは作中にガンガンでてくるよ!若さゆえの遠慮のなさで蜜をずたずたにしていく。そして、読者である私もダメージを食らって遠い目をする羽目になるという寸法です。

男性陣が「オバサン」扱いしてくるのは、仕方ない。イラっとくるけれど、あきらめがつく部分はある。
若い女性からの年齢ネタ攻撃は、ダメージが違う。「自分もかつては若い女性だった。だけど、もう自分は若くない」ということを十分に分かりきっているから余計にね。

蜜が他人ごとに思えない

年齢が近いということもあるけれど、主人公の蜜が他人事に思えない部分があってねー!

もう若くはないということは承知している。「見苦しくない程度に…」と色々とケアをしているけれど、それが滑稽に見えるのではないかと思う瞬間が、ある。

21歳の英美里と同じファンデを蜜が使ったら、肌のくすみがモロにでて黒ずんで見えたというエピソードにはドキっとした。

モヤモヤする読後感

あらすじにもあるように、夫は大学卒業したての若い女性と浮気をやらかします。蜜はそれを目撃してしまうことで、余計に若さへの執着を見せることになります。夫もそのうち開き直りやがるわけですが、なんで、どうして、一発くれてやるくらいのことをしないの!「ま、いっかー」的な感じにまとまってんのよ…。

さらに気になるのが「大学に入りなおす」という主婦の選択。若さに価値を求めるのをやめるとしたら、そういう方向しかないのでしょうか。私も資格取得のために勉強を続けているのだけど、「これから自分の価値をプラスするためには?」と迷っているところはあります。

「コムスメには負けない!」と、かつてのニキータ女でも目指す?いやぁ、それはなあ…。

エイジハラスメント (幻冬舎文庫)

エイジハラスメント (幻冬舎文庫)

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