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映画『杉原千畝』観てきました


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本日12月5日公開の映画『杉原千畝』を観てきました。「世界を変えたい」と思っていた男の物語は、派手さはないけれど、心を揺さぶられる良い映画でした。


杉原千畝 

杉原千畝は「命のビザの人」だけではない

杉原千畝といえば、リトアニア領事館領事代理時代、ナチスドイツに迫害されていたユダヤ人たちにビザを発券したことことで有名ですよね。

そのことだけではなくて、インテリジェンス・オフィサー(諜報活動に関わる外交官)としての活躍にも映画ではしっかり触れていて、「こういうのも観たかったんだよ!」と嬉しくなっちゃいました。

ビザの話が感動的なのは有名だけど、それ以外の活躍についてもスポットを当ててもいいじゃないか!と思ってたのでねー。

とはいえ、ビザ発行のくだりも素晴らしい

他の場所へ逃げるためにビザを発行してもらおうと、ユダヤ人たちが領事館へ押し寄せて来る場面は、その先が分かっていてもやっぱりハラハラする。そして、覚悟を決めてビザを発行すると決めたシーンでの高揚感といったら。「よっしゃ、来たー!」ってな感じですよ。

領事館が閉鎖された後は滞在先のホテルで。そして、出発ギリギリまで駅で「命のビザ」が発行されたのだとか。杉原氏が発行したビザで、少なくとも6000人の命が救われたそうです。

映画化の参考書籍

エンドクレジットで、『諜報の天才 杉浦千畝』が参考書籍として挙げられてました。

[asin:B0099FHZGY:detail]

この書籍では、リトアニア領事館領事代理時代はもちろん、学生時代、そして満州国外交官時代にも触れています。

本当にたまたまなんですけど、半年くらい前にこの本『諜報の天才 杉原千畝』を読んでたんですよー。

この本を参考にして作られた映画ということを知らなかったので、最後に参考書籍として出てきたのにびっくりしました。映画を見ている時は、「私が読んだ本に似てるなー。まぁ、実在の人の話だし」くらいに思っていたので…。

映画に出てきた切手好き坊ちゃんのことにも、ちょろっと触れてます。

イリーナさんの話は映画オリジナルかなー…。確かに最初の奥さんはロシア人ではあったけれど、あんなに話にくい込んできてなかったと思うし。

気になるのは名誉回復の経緯

杉原氏が本国の訓令に逆らってビザを大量発行をしたことでクビになったと思ってたのですよ。人道的なことをしたのにも関わらず、教科書でも触れていなかった。(私が不真面目すぎる学生だから、知らなかっただけかもしれないけど)

それなのに、なんで急に良い意味で話題になってきたのか。

それで調べてみたんですけど、びっくりなのが名誉回復の働きかけをしたのが、鈴木宗男氏だったということ。

名誉回復に44年間かかった「日本のシンドラー」杉原千畝 | nippon.com

1991年に外務政務次官になった時にリトアニアに行くことになり、その時に「リトアニアに行くのだから、杉原千畝さんの名誉回復をしよう」と思い立ったのだそう。なかなか外務省は、名誉回復を認めず…。そして1991年10月3日。飯倉公館にて幸子夫人と長男夫妻に正式謝罪をし、名誉回復となったのだそう。

鈴木宗男氏も色々あったけれど、氏の働きが杉原千畝氏の名誉回復につながったのは素晴らしい仕事だと思います。

映画『杉原千畝』関連サイト

公式サイトはこちら

映画『杉原千畝 スギハラチウネ』公式サイト
ジャパン・ツーリスト・ビューロー(略称:JTB)は、ウラジオストクから敦賀経由でユダヤ人を受け入れ、神戸・横浜から送り出したそうです。下記サイトでは映画にも登場した大迫さんの回想録も掲載されています。
JTBグループサイト|『感動のそばに、いつも。』