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33歳の一女性の生活を綴った『壇蜜日記』 感想


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同じ年齢ということもあって、「壇蜜」という存在が気になる。著作を読めば、妖艶に微笑む彼女の秘密もわかるのだろうか…。そう思って、先月発売した『壇蜜日記』を読んでみたのですが、いやぁこれがまた面白かった。 

壇蜜日記

壇蜜日記

 

 『壇蜜日記』にたびたび出てくるのが「壇蜜になりたてのころ」「いつまで壇蜜をやっているのか」といったような表記。「壇蜜」というのは、なったりやったりするものらしい。

と、いうわけで。『壇蜜日記』は芸能界で壇蜜を演じている、斉藤さんという女性の日々をつづった書籍ということになります。

グラビアアイドルとして活動している人物というのは、さぞかし華やかな日々を送っているのだろう。そうした考えは、見事に裏切られました。まさに庶民的。

ペットの猫と魚を愛で、スーパーやコンビニへ買い物に行く。ドラッグストアでは、いつもの洗濯洗剤が「おつとめ品」コーナーにあって慌ててまとめ買いをする。気分が乗らない日には、ひたすら眠り続ける。白髪と薄毛におびえる。仕事中に襲い掛かる眠気と闘い続ける…。

テレビの向こうにいる彼女の日々が、私たちとそれほど変わらないという事実になぜかおかしさを感じてしまった。「別世界の人間だと思ってたけど、私と一緒じゃない」って。芸能人にだって普通の日常があるというのは当たり前のことなのだけど、どうしても忘れてしまいがち。

文章の中には激しい喜怒哀楽もなく、淡々としています。

誰でもスポーツが好きで、下手でもはじめたら楽しいという前のめりな感情が備わっていると思わないでほしい。

「俺、お前の事甘やかしすぎたんだよ」…は、自覚できる位甘やかしてから言ってくれ。

このあたりの文章は、カレー沢薫先生の「負ける技術」に通じるものを感じました。(こちらの本もめちゃくちゃ面白いよ!だけど、面白すぎてどう記事にしたものか悩んで感想かけてない)

負ける技術

負ける技術

 

 かといって枯れているのかと思えば、さりげなく昔の男性の話がはさまれてたりして、ほう!と思いますね。

仲のいい芸能人と遊んだ、というような話は一切でてきません。同じ職場である芸能界で活躍する人たちについても、固有名詞をはっきりと書かずぼかしている。「壇蜜」の中にいる斉藤さんの視点だから、あえて距離をとった書きかたをしているのでしょうか。


個人的には壇蜜さんが飼っているのが、スフィンクス(毛のない猫)だというのにグっときました。

猫に自分のひざの上を気に入られて

こだわりの強いものから「こだわりのために与えられた役目」を与えられると弱いのが私だ。

と書いているのもなんだか可愛らしい。

ちなみに『壇蜜日記』は写真なしで文字ぎっしり。個人的には読み応えがあってよかったけれど、写真がないのを残念に思う人もいるかもしれないね。

イイ感じの写真も見たいならこちらはどうかしら。本屋でサラっと見たくらいだけど、彼女独特の考えが見えて面白かったよ。

エロスのお作法 (だいわ文庫)

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