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『プロパガンダ・ゲーム』広告代理店の最終選考を舞台にしたプロパガンダ合戦


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久々に、一気読みしてしまった。読み終わってまず思ったのが、「世の中を見る目が変わってしまうな」だった。さっそく読んだ本に影響されている自分に気がついて、笑うしかなかったよ。

だって、『プロパガンダ・ゲーム』だもの、今回読んだ本のタイトル。

プロパガンダ・ゲーム 

「君たちには、この戦争を正しいと思わせてほしい。そのための手段は問わない」

大手広告会社「電央堂」の内定を狙う8名。彼らは、最後の選考としてあるゲームを行うことを告げられた。

そのゲームの名前は、「プロパガンダ・ゲーム」。

政府側とレジスタンス側の陣営に別れ、戦争の賛否を誘導するプロパガンダ合戦を行うのだ。

戦いの舞台となるのは、選考用に用意されたSNS。普通の学生の彼らは、情報と宣伝を武器に世論を導いていく。

政治と広告の絡み合いが面白い。いかにもありそうというか、あるんだろうなーと思ってしまうリアルさ。

ゲームに登場するのは自民党で、かつ東アジアの情勢のことですかね。自衛隊総合火力演習も、某国が攻めてきたら…って設定でやりますしね。現実とリンクしている設定はそれだけでニヤリとしてしまう。

わざわざ書くまでもないだろうけど、企業のモデルは電通ですよね。

お話としては、レジスタンス側のスパイが反面した瞬間は痛快だった。スパイってこうじゃなくちゃね!とスカッとした気持ちになった。

そう、各陣営にスパイが潜んでいるのです。スパイがいることのスリリングさも、このゲームの面白さなんだと思う。

一方でエピローグ部分で明かされた、一部学生の設定が残念だった。ちょっと都合良すぎないか。ずっこけた。

何気なく見ているいつものテレビ番組に潜むプロパガンダが気になってしまい、「これは政府による陰謀で!」なんて言うようになっちゃったらどうしよ…。

1時間ほどでサクサク読めちゃうし、Kindle unlimited 対象タイトルだしで、『プロパガンダ・ゲーム』おすすめです。

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