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#世界を変えた書物展 @上野の森美術館❨2018/9/24まで❩


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上野の森美術館で開催中の[世界を変えた書物]展に行ってきました。

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金沢工業大学ライブラリーセンターに設置されている『工学の曙文庫』から選りすぐられた稀覯書(きこうしょ)の数々を展示・公開したもの。 

コペルニクスガリレオニュートンアインシュタインなどなど、誰もが知っている彼らの発見を伝えた紙の書物を、生で見ることができるという貴重な展覧会です。

目次

「知の壁」

書物をめぐる旅の始まりは、圧倒的な量の書物の壁との出会いから。

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この[世界を変えた書物]展は、すべて写真撮影可能。フォトジェニックなこのスペースは、みんなカメラを構えてましたね……!

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世界の稀覯本

「知の壁」を抜けた先にあるのは知の森。古代から現代へと、どのように知の連鎖が繋がっていくのか。時代を大きく変えた書物たちを、全部で13のカテゴリにわけて紹介しています。

ガラスケースに納められているのは、オリジナルの原書。

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ガリレオ・ガリレイ『世界二大体系についての対話』1632年,初版

天動、地動両設の支持者、良識的な市民階級による3人のイタリア人による討論の形で綴られた本。そのやり取りのなかで地動説の正しさが証明されたけれど、当時のキリスト教の教義に反するとして発禁になったというものです。

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レギオモンタヌス『アルマゲスト❨偉大なるプトレマイオス❩』1496年,初版

エジプト・アレクサンドリア天文学者・地理学者のプトレマイオスの著作を、レギオモンタヌスがラテン語に抄訳して注釈を加えたもの。
二色刷のイラストがきれいですね。

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ガイウス・プリニウス=セクンドウス『博物誌三十七書』

古代世界の百科事典とも呼べる本書では、世界の動植物や事物ついてまとめられています。マルコ・ポーロが東方探検を志したきっかけともなった本。
作者が確認できない事物は書物から引用したので、一角獣や人魚が実在するものとして記されているそうです。

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ジァンバッティスタ・デッラ・ポルタ『蒸留法九書』1608年,初版

ルネサンス最大の魔術師とも言われたポルタによる書物。
海水から真水の蒸留、発酵した小麦や大麦からウィスキーを蒸留するのは、当時では魔術的な行為に見えたのでしょうか。

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チャールズ・ダーウィン種の起源』1859年,初版

ダーウィンが進化論を提唱した『種の起源』。科学的、宗教的、そして哲学的にも論争を巻き起こした書籍です。

底本に初版を用いた書籍が文庫本化されているので、今でも手にとって読むことが可能です。❨後の改訂は脚注として補完されています❩

展示されているものは私にとってはどれもこれも教科書の中の存在で、まさか初版の本がまだ存在するとは想像もしていませんでした。このような貴重な書物は、長く受け継がれていってほしいですね。

[世界を変えた書物]展の詳細

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会場ではオリジナルデザインのトートバッグや風呂敷、iPhoneケース、タブロイドサイズのプログラムなどが販売されています。