久住昌之先生原作の漫画「百合子のひとりめし」感想
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一人で始めての飲食店に入るのってコワイ。のれんがかかってて、ドアがスリガラスの店は特にコワイ。中の様子が見えないから、もしかしたら自分は招かざる客なのでは?と不安になってドアを開ける…。そんな「ひとりメシ初心者」のドキドキ感を思い出させてくれる漫画「百合子のひとりメシ」を読みました。原作は久住昌之先生、作画はナカタニD.先生。久住先生原作ではおなじみの、主人公が一人で食事をする!というテーマの漫画です。
主人公の象(すがた)百合子は、バツイチ30歳の天然系美女。離婚をきっかけに一人で外食をする機会が増え、未知の世界におっかなびっくり入っていく様子が描かれていきます。
よりによって彼女が訪れるのは、街のB級C級定食屋。女性のひとりメシ初心者にはハードル高くないか!?と読んでいてドキドキしてしまいます。だけど持ち前の天然さ(?)で、ひとりメシを楽しんでいくのでした。
ひとりメシだとカフェレストランみたいなところがやっぱり無難かな、なんて思ってしまうのだけど、ちょっとクセがありそうな店に入ってみるのも楽しいかもしれない。
百合子のひとりメシは、「花のズボラ飯」ほど食べるときの表情が官能的ではないのだけど、それでもやっぱり色っぽさは感じるんですよね。30歳ってことは、花ちゃんと同じ歳か。絵柄の違いのせいもあるけれど、そんなふうには見えないぞ…!
苗字が象ということで、百合子は象が大好き。カメラを片手に動物園をめぐることが、最近の趣味となっています。そのためか、天王寺動物園や横浜ズーラシア、群馬サファリパークへ行くエピソードなんかもあるんですよね。
群馬サファリパーク、私も行きました!
個人的に好きなエピソードは、9話目の牛丼屋での対決エピソードですね。あぁいうおひとりさま上級者いそう!おなじみの店では、やっぱり自分のお気に入りの食べ方ってできてくるよね。タレやトッピングはどうするか、試行錯誤しつつたどり着いた味はやっぱりおいしい。
この「百合子のひとりメシ」には、久住先生のネームやナカタニD.先生の下描きが載っているのも興味深かったです。原作者のネームそのままに描くんじゃなくて、作画担当の先生で結構アレンジするものなんだなあ。
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定年退職した「野武士」による、おひとりさまグルメマンガ。「百合子のひとりメシ」と比べると、だいぶ枯れた感じのするマンガです。昼間からビール&焼きそばは真似したい。
久住先生原作つながりで、元気のよすぎるじいさんたちがヘビメタバンドを組んでみたというマンガを。楽器改造もどこかユーモラスでじじくさい!孫の手アーム!!随所に出てくるバンドネタもきらりと光ります。