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『華氏451度』自分の頭で考えることの大切さを改めて考える


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Youtubeでダラダラと動画を見ていたら、あっという間に数時間が経過していた。なんとなくテレビをつけて、ぼーっと見てしまう。あてのないネットサーフィンに時間を費やしてしまう。

ありがちといえばありがちなんですけども、ふと我に返ると時間を無駄にしたことにショックを受けてしまったりもする。 こういう過ごし方ばかりしていると、だんだん頭が悪くなってくるような気がするんですよねー!

と、危機感を抱いた時に読みたいのがこれ。 レイ・ブラッドベリによるSF小説『華氏451度』。自分の頭で考えることの大切さを改めて感じられる作品です。

華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)

あらすじ

『華氏451』は今から約60年前にレイ・ブラッドベリによって書かれたSF小説です。

簡単なあらすじは以下。

「本」が禁じられた世界、焚書官モンターグの仕事は、本を見つけて焼き払うことだった。人々は超小型ラジオや大画面テレビに支配され、本なしで満足に暮らしていたのだ。だが、ふと本を手にしたことから、モンターグの人生は大きく変わっていく……現代文明に対する鋭い批評を秘めた不朽の名作。❨Amazonより ❩

ぼーっとしてたら

『華氏451度』の世界に生きる人々が多くの時間を過ごすのは、壁に備え付けられたスクリーンに囲まれた「テレビ室」。スクリーンから流れるのは、人々を思考停止に陥らせるような広告や宣伝文句。それが常識なので、誰も何も文句はいわない。

漫画や写真集はあっても、文字で綴られた書物は忌むべきものとして所持を禁止され、消防士ならぬ昇火士が火を用いて本を焼き尽くす。

みな平等で幸福な世界にいきているというのに、本なんかを読むと余計なことを考えてしまう。本を読むようなやつは何を考え出すかわからない。

そうして、人々にとって「考える」ということが不自然な世界となっていったのです。

考えることを放棄している人々の姿は、一般家庭に広まっていったテレビ依存症を皮肉っているかのよう。今ならインターネットやスマートフォンの依存症が当てはまるのかな。

一度、テレビ室の味を知った者は、がんじがらめに、しばりあげられてしまう。あの網を破って逃げ出したものは、ひとりもおらんのですよ。視聴者は、相手の考えどおりに、かたちまで変えられてしまう。したがって、あれがつくりだす環境が、この世界同様、現実になってしまう。

スマートフォン・インターネットを手放せなくなってる人々というのは、まさにこれ。常に脳が刺激を受け続けることを求めてしまい、逃げ出せなくなっているのではないでしょうか。

文部科学省が学力テストと併せて行う児童生徒へのアンケート調査結果によると、スマートフォンの使用に時間が割かれるため勉強時間が取れず、成績が低下しているのではないかという傾向が見られました。

学力テストの平均正答率と比較すると、小中全教科で、使用時間が増えるほど成績が低下する「スマホ学力低下現象」傾向が見られました。 スマホ依存で成績低下 全国学力テスト | 一般社団法人 全国教育問題協議会

2014年の調査ですが、果たして今はどうなっているのでしょう?

『華氏451度』の終わり方はアレだが……

最後の章は、個人的にはあまり好きでない終わり方だった。えー、これで終わるの。もうちょっとこう、なんかないの!?って。
主人公たちが「一旦リセットしますよ」という様子を傍観者として見ているだけに感じられるのが物足りないのかな。

とはいえ、第一章でモンターグが本を手に取ってから、第二章のラストであんなことになってしまうまでの流れは最高。
『1984』や『われら』でもそうですが、ディストピアな管理社会でうっかりでも体制に逆らったらロクな目に遭いませんからね。モンターグはどんな目に遭っちゃうの?ってドキドキしながら、ページを夢中でスワイプし続けました❨電子書籍なので❩。 第二章の最後の一行、大好き。

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