『線路を楽しむ鉄道学』❨今尾恵介❩感想。特に鉄道の旅好きにおすすめです
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たまたま電子書籍がセールになってたのを見つけて購入した『線路を楽しむ鉄道学』が良かった。鉄道旅行好きな人が読むと、旅行中のお楽しみコンテンツがひとつ増えるんじゃないかな。
話は線路の幅、勾配表示なと線路そのものを楽しむところから始まる。
そして、全国の急勾配区間をいかに越えていくか、小回りの利かない列車でどうカーブを曲がっていくかというマニアックなネタへと突入していく。
車窓から見える風景として扇状地、天井川、V字渓谷に触れている章は、さすが鉄道好きの地図マニア、と言うしかない。熱の入りかたが違うな。
本書の〆は、鉄道が敷かれた目的は何だろうかという考察。
私鉄は事業を始めるために何らかの目的をもってルートが選定されたことが多いという。
例えば砂利や石灰、鉱石などを運搬するため、寺社仏閣への参拝客や地方の名産品を運ぶためなど。
そういったルーツを知ることで、車窓から見える風景がまた違ってくるかもしれない。
鉄道マニア向けの本かというと、「まぁそうかもしれないね……」と思う部分もあるけれど、地図や写真を交えながら説明が進んでいくので、話が掴めないというところはなかった。
東京都内を走る路線はもちろん、北海道から九州まで全国の路線の話が出てくるので、幅広い人が楽しめると思う。
乗ったことがある路線の話が出てくると「そうそう、そうなんだよ!」と、やっぱりテンションが上がりますよね……!
列車の旅のお供にぜひどうぞ。